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花田裕之を「記念」します


by toto-toto-akie
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『Riff Rough』(その4)

涛々「何だか長くなってしまった『Riff Rough』シリーズ。そろそろ、アルバム本体は終わりにして、次に進もうかと思っていますが、明恵さんが私にも語らせろ、とうるさいのでもう一度『Riff Rough』です。明恵さんは、『Riff Rough』出た時はどうだった?」
明恵「パラパラ花田にきゃーきゃー言ってた」
涛々「何ですか? そのパラパラ花田ってのは?」
明恵「あのさ、『Riff Rough』のインナーの花田の写真って、横向きからだんだん正面向くように並べてあるじゃない。あれをパラパラめくって、きゃー、花田がこっちを向いたぁ、と喜んでました。こんな感じね」
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明恵「ほおら、こっちを向いたでしょ」
涛々「うあ、でかいなあ。……それはそうと、明恵さんもつくづく幸せ者だねえ」
明恵「うん、幸せ。……あ、ちゃんと音も聴いてましたよ。待ちに待った花田のソロデビューだもん。何度も聴き直しました。ただね。あのね……」
涛々「ん? 急にどうしたの? 自分から語らせろと言っておきながら黙っちゃって」
明恵「発売後に渋谷公会堂でライブがあったじゃない」
涛々「ああ、花田、布袋寅泰氏、松井恒松氏、池畑潤二氏というラインナップで、1990年6月27日でしたね。7月4日のNHKホールの方は『Riff Rough Session』というタイトルでビデオ化されてます。あの日、何かあったの?」
明恵「いやね。終演後に2人連れのお姉さんたちが、花田-布袋氏の取り合わせについて、"水とお湯のようだ"と言ってたんだよね」
涛々「水と油じゃなくって、お湯かあ。まざりそうでまざらないってこと?」
明恵「そうそう。その言葉がずーっとひっかかってて、それ以降、『Riff Rough』本体の方も、ビミョ~な感じだったの」
涛々「たしかに、当時の一部の花田ファンの気持ちを代弁するような比喩だなあ。私も、当時その場にいたら、思わず、そうそう!! とか言ってたかも。……でも、今回、久しぶりに聴き直したり、インタビューとか調べてて思い直したことがあるんですが」
明恵「あ、何ですか?」
涛々「まず、ソロの環境作りという点です。なかなか方向性も見えず、人脈も広くなかったと思われる花田を、相当長い準備期間を用意してアルバム完成まで持っていった布袋氏のプロデューサーとしての根気強さには感謝すべきじゃあないのかなあ」
明恵「ソロ・アーティストとしての花田の背中を押してくれたわけだしね」
涛々「次に音作りの点。花田の魅力をわかりやすくパッケージしてくれてると思います。もちろん私にだってね、気になることはいくつかあるんですよ」
明恵「ほお、たとえば?」
涛々「私は、池畑氏のシンバルの音って大好きなんですよ」
明恵「あの、バシャンバシャンと辺りをなぎ倒すような音ね」
涛々「それが『Riff Rough』だと、時折強調されはしても、全体的に見れば抑え気味に録られてる。もっと聴きたいです」
明恵「ほお、ほお」
涛々「あと、布袋氏のギターって音数多いから、同系統の音色だとどうしても花田とぶつかっちゃう時があるよね。まさしく水とお湯って感じ。だから、花田にもうちょっとスペース空けてよ、とか」
明恵「あの涛々さん。私より注文つけてないかい?」
涛々「でも注文をつけるってことは、逆に言えば自分自身が花田や音楽にどういうことを求めているのかを語る行為でもあるよね。『Riff Rough』って、そういう注文を含めて語りたくなる=愛すべきアルバムなんじゃないかな。それに、注文つけたくなる回数よりも花田の音や他のパートの音で盛り上がる回数の方がはるかに多いしさ」
明恵「あ、今、脳内リプレイをかけたら私もそうかも」
涛々「だったら、『Riff Rough』をもっと積極的に語ってあげてもいいんじゃあないんでしょうか。その語るポイントが、私とか明恵さんみたいに花田に偏ってもいいだろうし、他のパートでもいいだろうしさ。あと、4ピースのバンドとして盛り上がることも可能だと思うし(注)。発売からもう18年にもなるわけだし、花田 vs 布袋氏みたいな対立図式以外の聴き方をしてもいいんじゃないかなあ。……と、聴き直して思いました」
明恵「なるほどね。じゃあ、私も雑用係室で『Riff Rough』聴き直してみよっ、と。水とお湯、という言葉も忘れます」
涛々「あ、明恵さん、今回で『Riff Rough』本体の記事は終わりだけど、この部屋で次に紹介する作品は、『Riff Rough Session』と2ndの『MY LIFE』、どっちにする?」
明恵「時系列で言えば、『Riff Rough Session』かなあ」
涛々「じゃあ、次は『水とお湯 Session』を取り上げることにします」
明恵「だからさあ。その言葉は、もう忘れることにしたんだってばさ」

(注)4ピース・バンドのアルバムとして『Riff Rough』を評価されているブログがありましたのでご紹介させていただきます。
  Blueの雑記帳(2nd edition)
by toto-toto-akie | 2008-02-03 21:38 | room 2: ソロ